
連射王 上/下
(川上 稔 著/メディアワークス)
シューティングゲームを題材にした小説ということで、発売当初から一度読んでみたいとは思っていたが、上下巻と長いこともあって敬遠していた。
でもこの入院という機会に読んでみることにした。
物語の主人公は、野球部で野球をやっている中学生。彼は野球が好きで実力もあるが、部活でレギュラーを取る気力まで持てない、つまり「本気になれない」ところがあった。
そんな彼が、ふと立ち寄ったゲームセンターで見たのが、あるプレイヤーのシューティングゲームの1コインクリアプレイ。それに驚愕してから、ゲームという、やったところで何も残らないと思っていたもので、少しずつやり続けて何かをつかんでいく。
話の大まかな流れは、主人公の少年の毎日。昼は学校に行って、その帰りにゲームセンターでシューティングゲームをプレイする、その中でいろいろなエピソードがある。
そんな話が淡々と進んでいくわけだが、その中にボス、3WAY、当たり判定など、このジャンルとして考えられる専門用語のほとんどを取り上げて、物語の中で一つ一つを詳しく説明している。
その説明が多いこともあって、この長さになっていると思うのだが、文章は特に難しい描写や言い回しはないので、意外とさっと読めた。
また2巻のうち上巻は、主に少年が攻略していく課程と共に人との出会いを、下巻は、ゲームによってできた知り合いも含め、それぞれの思いや考えを見せる。
なぜシューティングゲームをやるのか、なぜやり続けるのか、なぜクリアするのか・・・。みんなの中に、それに対するそれぞれの思いがあって、それが人同士のつながりとして深く見せくれる。
だから、この話の本筋は下巻にあると言っていい。
また、この話全編を通して、少年と幼なじみの女の子とのエピソードもあるのだが、ゲームというものがあったために二人の間に距離が生じ、そして最後は、そのゲームが二人の間を決定づける要素になってくれる。
シューティングゲームなんて基本的に一人でやるものだけど、それを人をつなぐ要素として存在しているのは面白いと思ったし、ゲームによって人とつながるのは、実際私も味わっていることで、共感できるものがあった。
登場人物も平凡な中学生やゲーセンの常連達であったり、そもそもやっているのがゲームという娯楽だけに、そんなに大きいドラマでもない。そんな人達が見せてくれる、熱くなれる話。
読み終わった感想はそんな感じだったし、楽しめる物語だったと思う。
ということで、昨日これを読み終えたわけで、上巻を読み終わったくらいからこれを書いていた。
そして読み終えたらずいぶん長くなったのでw、本の感想、ゲーマーとしての感想、シューターとしての感想と3つに分けて掲載。
残り2つのリンクをこちらにも。
連射王・ゲーマーとしての感想
連射王・シューターとしての感想
いやー熱いものに対しては熱いもので答えるべきだってことで。
まあ、この文にも突っ込みどころは多々あると思うけど、とりあえず面白かった。


