2019年03月24日

大阪・新世界のレトロゲームセンター『ザリガニ』。貴重な「国宝級」ラインナップの数々と、各所で見える「店の想い」

先日、大阪のゲームセンターに関して、あるネットニュースが掲載され、話題となっている。

なにここ天国? “国宝級”のレア筐体も並ぶ、大阪・新世界の謎ゲーセン「ザリガニ」を君は知っているか(ねとらぼ)

このニュースは後に『Yahooニュース』にも掲載され、Twitterなどを通じて話題が広がっている。

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私は地元の者として、新世界に店舗を構えるゲームセンター『ザリガニ』の存在は知っていたし、何度も通ってはいたが、記事に記載されている『アウトラン』『アフターバーナー』などの大型筐体はまだ見ていなかったので、昨日、早速足を運んだ。

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店内には、80年代に人気を博した「体感ゲーム」を含む大型筐体、1986年に発売された初代『ダライアス』、89年『ナイトストライカー』、87年『アフターバーナー』ダブルクレイドル筐体、86年『アウトラン』DX筐体が並ぶ。
これら体感ゲームや『ナイトストライカー』画面横のイルミネーションなども含め全て動く、音もよく聞こえる。恐らく、現時点でこの4台が全て稼働している場所は世界中でこの1ヶ所だけではなかろうか。

私は全ての大型筐体を当時遊んだ経験があり、それぞれのゲームに思い入れもあるが、発売年が異なるこれらのゲームが全てここでプレイできる。私にとって、それぞれの思い出が一つに集約されたこの状況は、私の人生においても初めてのことなので、さすがに興奮した。

などと、最初からテンション高めで語ってしまったが、『ザリガニ』は先日から『対戦の塔』という新店舗もオープンしている。詳しくは私のTwitter発言から繋がる一連のツイートで語っているので、そちらを参照していただきたい。
大阪では他にも、日本橋にある80年代のアタリを中心としたラインナップの店舗『KINACO』や、心斎橋にあるピンボール専門店『THE SILVER BALL PLANET』など、ゲームに関して広く深く楽しめる店が増えてきて、嬉しい限りである。

この『ザリガニ』について、私は、恐らくオープン当初と思われる2016年の秋に初来店していた。


これが当初のツイート、そして場所はGoogleマップのここ。Twitterで「新世界に凄いレトロゲーセンがある」という話が飛び込んできたので、週末に早速行ってみたということ。
私はこの日以来、日本橋に行く度に立ち寄ってTwitterに写真をアップしていた。

そこで、初来店から今まの約2年半に渡ってアップしたツイートと写真を使って、ゲームセンター『ザリガニ』について紹介していきたいと思う。
あくまで、私が見たことをまとめたに過ぎないので、ラインナップや情報の全てを紹介できていないのはご容赦願いたい。

ザリガニ開店当初

私がこのゲームセンターに始めて行った時は、11台のビデオゲームと多数のカプセルトイ、ゲームは80〜90年代のゲームばかりと、噂通りのラインナップに驚かされた。


だが、店の第一印象は、正直「凄いけど怪しい」。店内には店員がいない、それどころか、ゲームセンターなのに両替機すらない、更に店の名前すら分からない。

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とりあえず付けられた名前が『スーパーコスモ』。しかも看板には、80年代アーケードゲームがずらりと書かれ、それを「最新ビデオゲーム」と紹介するなど、どこまでがネタなのか本当なのか分からず「これからどうなるの?」という疑問が大きい、でも楽しみ。という、不思議なワクワク感があった。

また、ねとらぼの記事には「2016年12月オープン」と書かれているが、その後『ザリガニ』と店名が決まって正式オープンしたのが12月と思われる。

まさに「国宝級」のラインナップ

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ザニガに店内のゲームには、ほとんどの台に「国宝級」と書かれたシートが貼られていたり、「国宝」と書かれた額縁も掲げられるなど、店の特徴とゲームのレアっぷりを象徴する表現となっている。
その「国宝級」ラインナップがどんなものか、ざっと紹介してみたいと思う。

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当時もゲームセンターに出回ることが少なかった、日本物産の『子連れ狼』隣には『ベラボーマン』もあった。
また別の日には、対戦格闘として『ジャッキーチェン』『大江戸ファイト』『富士山バスター』が並べられるという、異色の組み合わせを見せる。

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データイーストの名作(迷作なんて言わない)アクションゲーム『トリオ・ザ・パンチ』『対戦空手道』

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これは小さなアップライト型筐体、80年代の駄菓子屋などで見かけた人も多いと思うが、そんな懐かしいものも設置されていた。
でも稼働しているゲームは、シグマが発売した『スパイダー』、80年代に猫をコスプレさせた写真集などを発売してブームになった「なめ猫」を題材にしたゲーム『なめんなよ』と、さすがに私もこれを見るのは初めてというレアなもの。

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タイトーのSTG『ダライアス』は、初代とバーストが並べられる。1986年と2010年のゲームという、24年の時を隔てた2台が共に置かれ、1枚の写真に収められることに感動を覚えた。

それに対して、コナミの名作STG『グラディウス』も、

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初代海外版『ネメシス』、国内版II、更にVSシステム(ファミコンベースのアーケード基板)版が並べられていたり、「あいらぶグラディウス」という看板と共に『沙羅曼蛇』『パロディウス』も含めたシリーズが並べられていたこともあった。
しかも、グラディウスシリーズで忘れてはいけない、横STGだったシリーズを3Dにした『ソーラーアサルト・リバイズド』も健在。

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またある時、店頭にこのような「店の人が所有する基板コレクションラインナップ」のリストが貼られていたこともあり、実に嬉しいタイトルが続々と書かれていた。

ちなみに、オープン当初は「両替機すらない」と書いたが、後に設置されたので今は大丈夫。でも、オープン当初から今回の『対戦の塔』オープンまで、店舗に「店員がいない」という状況は変わっていなかった。そのため、私は今まで大きなトラブルはなかったが、コイン詰まりやレバーがおかしいなどは数回あった。その対応ができていないのでは?という心配はあった。

その反面、店舗のいたるところで店側の思いが見える、楽しさとワクワク感があった。それが「凄くて怪しい」イメージだ。

ザリガニ ネタ語録

また、店内で楽しませてくれるのは、驚異のラインナップだけではない。
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ゲームには「1989年製」など発売年が表記されていたり、前述した「国宝級」、そしてゲームによっては、東亜プラン『鮫!鮫!鮫!』に「ジョーズ!ジョーズ!ジョーズ!」などとネタが書かれているなど、ゲームの情報を見せて楽しませてくれる。
中には「マリオのデビュー作」と書いてるのに稼働しているゲームは『1942』。恐らく、同じ81年発売『ドンキーコング』に貼っていたものがそのまま残っていたと思われるが、そんな天然っぷりも見せる。

またゲームだけでなく、店の各所では、
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トイレまで匍匐前進」と、大阪人らしく「なんでやねん」とツッコミを入れるべき案内や、DECOのゲーム『対戦空手道』は「世界初の対戦格闘ゲーム」と、私も「ああ、そういえばそうだわ」と驚かされる。

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アルファ電子工業(後の『ADK』)が発売したゲーム『エクイテス』『ハイボルテージ』『スプレンダーブラスト』が並べられるという、奇跡のラインナップが置かれた上には、大きな額縁に書かれた「アルファ神」。
ここには「写メだけでプレイしないのは神へのルール違反です」と書かれていたので、ありがたくお金を入れさせていただいた。

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現在『ザリガニ』は、新世界から日本橋まで数店舗存在するが、通天閣から少し離れた場所にある2号店は「日本一狭いレトロゲーセン」と書かれている。

店舗には店員の姿は見えないが、こんな感じで、各所で見せる「店の人の配慮」も、楽しみの一つだ。

店名『ザリガニ』の由来は?

と、私もこの店で何度も楽しませてもらったが、ずっと疑問に思っていたことがあった。それは、

なぜ『ザリガニ』という店名なのか?

という由来について。
「ゲームセンターなのにザリガニ?」「スーパーコスモの方がゲーセンらしくなかった?」などと思っていたし、今回のねとらぼの記事でも書かれていなかったので、私が記事を読んでから、Twitterで何となくツイートしたら、


何と、Twitter公式アカウント「@RETROZARIGANI」からご回答をいただいた。

ねとらぼの記事で「『昔遊んでいたゲームをもう一度楽しんでもらおう』という考え」や「『珍しいゲームを末永く遊んでもらいたい』という理念を持っている」など、店側の思いが語られているが、それは店の名前にも込められていた。

ゲームのラインナップ、メンテナンス状態、各所に掲げられたメッセージ、そして店の名前と、いたるところに店の想いがある。そんなことが分かる、いい機会だった。

遊んでなんぼ

この『ザリガニ』のニュースが話題になる中、私も思うことをツイートしたら、結構RTされているので、最後に書きたいと思う。


ゲームって「遊ぶため」のもの、遊ばなければ楽しめないもの。当たり前だけど、制作者は「遊んでもらうため」に作ってるんだから、遊ぶことで制作者の熱意に答えることにもなる、というのが私の考え方。
でも、ゲームは劣化や故障がつきもの。特にアーケードゲームは1日中、そして毎日稼働させるものだから、それは著しい。

店では「国宝級」と少しネタっぽく紹介してるけど、個人的には国宝どころか、海外を含めても希少価値が高くなってきている、もう世界遺産でしょ。という想いもある。
でも国宝だの世界遺産だのと言ってても、それ通り「保存」して、なおかつ「稼働」するには、店側がメンテナンスを続けていくしかない。それに対して私達ユーザーができることは、できる限り来店してお金を入れるだけ。

まあ、そこまで深く考えなくても、純粋に「当時のゲームを遊びたい」という想いだけで通っているわけで。そんな、店の努力とユーザーの応援する関係を続けることができたら、嬉しいと思う。



タグ:ザリガニ

posted by 司隆 at 11:24 | Comment(0) | Game
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