2018年11月11日

『Heavy Burger』対戦STGとして蘇るデコゲー、全編にあふれるデコテイスト

現在、Steamで配信中のゲーム『Heavy Burger』は、デコゲーに登場するキャラクターを使った、いわゆる二次創作のゲームであり、言わば「デコゲーの新作」だ。

Heavy Burger
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海外の公式サイトによると、SteamによるPC版の他、Nintendo Switch版も配信中でXbox OneやPS4でも発売予定とのことだが、日本国内で購入できるのはSteam版のみ。

本作のモチーフとなっているゲームメーカー「データイースト」と、そのゲーム「デコゲー」について、詳しくは先の記事で紹介しているので、そちらを読んでいただきたい。

『DECO GADGET SYSTEM - デコガジェ -』
スマホで蘇る「デコゲー」と、その中に見る「DECOの遺伝子」

ここで紹介した『デコガジェ』は、スマートフォン向けのアプリだが、同様の種子を持ったゲームと言える。
それを踏まえたうえで、デコゲーと本作の魅力を語っていこうと思う。

全編にあふれるデコテイスト

ゲーム内容は、DECOが80年代に発売したアーケードゲームの中から6作、
  • ヘビーバレル(1987年発売)
  • バーガータイム(1982年発売、日本国内タイトル『ハンバーガー』)
  • ロックンチェイス(1981年発売)
  • サイドポケット(1986年発売)
  • 空手道(1984年発売、テクノスジャパン開発)
  • ドラゴンニンジャ(1988年発売)
のキャラクターとステージをモチーフにした、対戦型の全方位STG。
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フィールド上で2チームに分かれて撃ち合い、画面に置かれた「金袋」を奪ってゴールまで運ぶと、次のフィールドに進む、そして4フィールド勝ち進んだところにある「銀行」に金袋を持ち込めば勝利となる。

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ちなみに「金袋」という呼び方はゲーム中の表記そのまま。日本語としておかしい気もするし、そもそも説明文に脱字もあるが、正式な名称が不明なのでこれに統一する。

プレイヤーと敵チーム共に、武器は通常弾の他、ステージ上に落ちている武器を拾うとマシンガン・ショットガン・レーザーなどで攻撃できる。
相手の攻撃を受けると画面から消滅して、フィールドの端のスタート地点に戻される。残機制限もなく何度撃たれても復活できるが、その間に金袋を奪われてゴールに運ばれてしまうので、ゲームはとにかく「撃て!奪え!進め!」が基本となる。

そして、戦いの舞台となるフィールドでは、様々なゲームのキャラクターが出現する。
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バーガータイムでは具材(敵)が近づいてきたり、サイドポケットではビリヤードの球がはじけ飛ぶ、空手道では「さあ、牛だ」の牛も突っ込んでくるなど、ステージが進むごとにこれらが次々と現れる、しかも全てが敵、そして全てデコゲー。

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更にステージをクリアすると、大統領と思われる人物から祝福を受ける。もう何もかもがデコテイスト。
私も、80年代デコゲーを味わったゲーマーとして、「新作!」と「デコテイスト!」がたまらないという、興奮に満ちた第一印象であった。

ただ本作で使用されるデコゲーは、日本でよく取り上げられる『ならず者戦闘部隊ブラッディウルフ』『トリオ・ザ・パンチ』『カルノフ』などではなく、アクションゲームなのにまさかのビリヤードまで入っている。海外デベロッパー制作なので、主にアメリカなどで人気のアクションゲームが選ばれたと思われる。

意外なゲーム要素

とは言いながら、ゲーム内容は少々、力尽くで大味なところがある。それもデコテイストと言ってしまえば許せるかも知れないが、その中でちょっと面白いと思ったのが、銃について。

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ゲームで銃を撃つと、反動で後ろに少し下がるようになっている。おかげで敵に向かって撃ち続けるだけではなかなか進めない、でも撃つのをやめると敵の攻撃が来る。そこで、反動を利用して後ろに撃つとスピードアップに繋がる。

つまり、武器は攻撃と「逃げる手段」としても効力を発揮する。撃ちまくって敵を倒し、道が開いたら後方に撃って一気に駆け抜ければクリアという戦法が可能で、その場合はマシンガンが有効など、状況に応じて武器を取得すれば攻略に繋がるという、意外な深さがある。
これはゲームの説明にも書かれているので、意図的に仕込まれたもの。これを追求すれば、結構深く楽しめるゲームになるかも知れない。

が、少し残念なのがゲームモード。
1Pでステージをクリアしていくモード、1P〜4Pで好きなステージを組み合わせて遊ぶローカルプレイモードがあるが、残念ながら現時点ではオンライン対応していない。世界のデコゲーマーと楽しめるモードが欲しいところだが、バージョンアップでの対応を期待したい。

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また、日本語ローカライズされているが、所々でおかしな日本語がある。
ゲーム設定で「マウスまたはプレイヤーの動作を従う」は翻訳がおかしいのだろうが、クリア時の「財政の勝利者!」他にも「家を買う!」など、これはデコテイストと言いたい。

「レトロゲームの新作」という方向性

本作は、過去のデコゲーを使った新作ゲームだが、ゲームに登場するキャラクターなどは、主に過去作品から流用されている。


動画を掲載したが、例えば大統領とホワイトハウスの映像は『ドラゴンニンジャ』のエンディング画面が使用されている。また、各フィールドはゲームのドット絵を構成して作られるなど。

移植やリメイクではなく、過去のものを使ってて新しいゲームを作る、言わば「レトロゲームの新作」という方向性は、先の記事で書いた『デコガジェ』と似ている。
当時のファンにとっては新作が楽しめると共に、ここ数年は80〜90年代の、いわゆる「レトロゲーム」や、それをモチーフにした「レトロ風ゲーム」がブームと言えるほど多く見られるので、時代に合った作品と言えるだろう。


定価は820円、これで現代のデコゲーを味わってみてはいかがだろうか。


posted by 司隆 at 17:59 | Comment(0) | Game
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