2018年03月04日

アートフェア『ARTISTS' FAIR KYOTO』

先日、このようなアートに関するフェアが開催されたので、足を運んだ。

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ARTISTS' FAIR KYOTO(公式サイト)


2月24〜25日の2日間のみ開催された、アート作品の展示と販売が行われる、展示即売会。だから「イベント」ではなく「フェア」である。
だが、フェアというには少し違うらしい。公式サイトの紹介を抜粋すると、

本イベントは、既存のアートフェアの枠組みを超え、展覧会としてもエンターテイメント性を供えた画期的な内容となります。文化支援を願う多くの方々にアートとマーケットの融合をダイレクトに感じていただく2日間となるでしょう。

展示即売会といえば商業のイメージが強いが、これ自体にエンターテイメントを取り入れている、今までと大きく違うとのこと。

場所は、京都府京都文化博物館の別館、この大きなホールが展示場となる。
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この中に、工事現場で使うような架設の足場が組まれ、2階建ての建物が作られている、ここで数多くの作品が展示されている。この時点で、アートフェアとも展示会とも違うものが感じられる。

作品紹介

今回のフェアで作品を一通り鑑賞していたが、その中で私が気になったものを紹介していきたいと思う。

竹内 義博氏の作品。
テレビゲーム『ぷよぷよ』から着想を得て制作された、「連鎖」をテーマにした絵画。ゲームのルールに基づくと、確かにちゃんと消すことができる。
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同じ形状のものが規則正しく並べられて一つの形を作るが、それは全て消すことができる、つまり「形」は簡単に「無」になる。ゲームを知っているからこそ、その絵に込められた意味を感じ取り、不思議な感覚をもたらせる。


今西 真也氏の作品。
キャンバス一面に油絵の具を塗り重ねてから、一つ一つ細かく「削る」ことで絵を作り上げる。
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遠くから見るとモノクロの点描画のようだが、近くで見ると、実に細かい作業によって作られていることが分かる。全体と細部で印象が全く違うことと、「削る」のはマイナスではなくプラスにするための行為という、相反するものや真逆の要素を一つに集約したような作品だ。


香月 美菜氏の作品。
絵の具を「最小限の行為/一筆書き(One stroke)」のみという手法で作り上げた絵画。
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青一色の絵の具を一方向に流すように塗る、それだけなのに、あまりに存在感がある。最小限のものを最小限の行為で最大限の魅力を引き出す、そんな見せ方に驚かされる。


他にも、会場では数多くの作品が展示されていた。
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それぞれの作品は、表現の手法も絵画・彫刻・写真・映像など様々で、絵画でも写真のように描かれたものや、性的なものを大胆に描くなど、表現方法も実に様々だった。

「参加」するフェア

架設の足場で組み立てられた会場は2階建て。狭いハシゴのような階段を上った2階からは下や周りが見渡せて、少し怖い感覚を持ちながら鑑賞する。
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この場所に限らず、ホール内のどこにいても作品や人が見えて、中の空気を味わいながら鑑賞する。また展示即売会だけに、作品が展示されている場所にはアーティスト自身もいる。
ホール内で作品・アーティスト・観客全てがひしめき合う、まるで一つの空間の中で全てが一体化しているような感覚。私も作品を「鑑賞」するというより、その中に「参加」していることを実感する。

また、今回のフェアについて、アートの情報サイトである美術手帖の記事に書かれている主催者の言葉を抜粋すると、

「僕がディレクターをやるならこの形式しかないと思ったんです。これまでのアートフェアと同じことをやるつもりはまったくなかった。アートフェアなのか展覧会なのか。パノプティコンのように、見る・見られるの関係が曖昧になるようにしたかったんです」

私が会場で味わったのは、まさにこれだった。今までの展覧会で味わったものとは全く違う、もの凄いエネルギーを感じた。
このフェアは1年以内にまた開催する予定とのことで、作品だけでなく中の空気や会場そのものを感じるアート展を、また味わってみたいと思う。


posted by 司隆 at 14:12 | Comment(0) | Art
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