2017年01月04日

『GUNTAI』に思う「アート」と「アート的な魅力」

人間の感情を、たとえば喜怒哀楽の中で「怒り」を、絵で表現したとする。

人が怒っている表情をそのまま絵で表現するだけでなく、口や目をを大きくつり上げるなど現実ではあり得ない形で描く人もいる。これがデフォルメで、マンガやアニメでも可能な手法。
でも、それでは表現しきれないと、人間の形に見えないほど崩したり、人間ではなく燃えさかる炎など全く別のものを使う手法や、図形や色だけで表現する人もいる。ここまで抽象的に描かれるとアートの領域。

つまり、アートとは人間の認識にとらわれず、むしろその概念を外して人の感覚に直接訴えかける、「見えないものを魅せようとする」もの。だから一見訳が分からなくても「よく分からないけど面白い」「何か凄い」って思えるものに出会うこともあるし、そこから作者は何の意図を持っているかを探る。
これは人によっては考え方が違うと思うが、それがアートの味わい方で楽しみ方だと思っている。

スマートフォン向けに配信されているゲーム『GUNTAI』は、そんなアートの考えを持ったものとして紹介する。

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GUNTAI(公式サイト)
tha ltd.(制作元)

『GUNTAI』レビュー 無限に続く荒野を「手軽に深く」飛ぶ鳥になる
(AUTOMATON)

昨年11月に掲載されたAUTOMATONのレビューは私が執筆させてもらったが、ここでは映像・操作・プレイ感覚で感じ取る、それが「アート的な見せ方」で魅力と言えるが、ゲームとしての難易度が高くて深く味わうことができなくて非常に残念、と書いた。
だが、このゲームが先日バージョンアップされ、「TRANING」「NOVICE」のゲームモード追加など大幅に改善された。前バージョンは「VETERAN」という高難易度モードと位置づけられている。

新モードについて

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追加されたモードの一つ「TRANING」は、最初に操作説明が出て時間制限もなく鳥が全滅しても復活するなどゲームオーバーもない、知識と感覚を身につけるモード。
低難易度の「NOVICE」は、制限時間を以前より甘く設定されているため、私は今まで1000m進むのに苦労していたものが、ここでは簡単に2000m進める。

練習と低難易度の追加だけとも言えるが、今まで極端な緊張感をもってプレイしていたものが緩和され、より楽しむことができる。また時間に追われずいくらでも羽ばたき続けることが、この世界を存分に「味わう」ことに繋がる。理想的なものになってくれたように思う。

ゲームの本質と『GUNTAI』の本質

私なりに思う、ゲームについての考え方。
例えばアクションやSTGならスリルや爽快感を味わう、そこに描かれるドラマに感動するなど、プレイすることで「どう楽しむか」が本質だと思っている。

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その中で『GUNTAI』は、映像で表現される自然や生命、音楽やジャイロセンサーの操作で味わう緊張感とスリルなど、様々なものから「感じる」という、別のプロセスが入って初めてゲームを楽しめる、それが本作の特徴「アート的な魅力」だと思っている。
発売当初のバージョンでは、高い難易度のおかげで感じることも楽しむことも十分ではなかったが、現在は改善され、3つのモードそれぞれの感じ方・楽しみ方がある。

言わば現在のバージョンは『GUNTAI』の完成形ではないかと思っている。そんな「感じて楽しむ」ものとしてお勧めできるゲームである。

タグ:GUNTAI

posted by 司隆 at 17:10 | Comment(0) | Game
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