2016年03月19日

VRで味わいたいのは「リアルではないもの」

今年に入って、VR(バーチャル・リアリティ)を謳ったデバイスの発表や、早いものでは今月から発売されるなど、続々と市場に投入されようとしている。

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画像転載元:PlayStation VR

主なものとして、Oculus社が開発したPC向けデバイス『Oculus Rift』、HTCとValveの2社で共同開発されたSteam対応『Vive』、ソニーが発売するPS4用周辺機器『PlayStation VR』などで、ヘッドマウントディスプレイによる3D映像と、ヘッドフォンやスピーカーによる音響効果で、まるでゲームの世界や映像の中を実際に動き回っているような体験ができるというもの。

本体価格として、Oculus RiftとViveは10万円以上(日本で購入の場合)に対して、PS VRはPS4専用ながら5万円を切るなど、発売前から各社の戦略が見受けられる。

このVRについて私が思うのは、純粋に楽しみ。
今までIMAXシアターなど劇場でしか体験できなかった、背景などが目の前まで来るような3D映像を自宅で体験できるのは実に面白いと思うし、発売されてすぐ購入とまではいかないだろうが、一度は体験したいと思っている。

でも、私が楽しみにしているのはその「3Dによる迫力ある体験」だけではなく、こういうものも味わってみたい。

「人を騙す」アート

それは、2012〜2014年にアートとして行われたライブパフォーマンス。


MIRAGE
Performance Art with Substitutional Reality system

一人の観客にカメラが付いたヘッドマウントディスプレイをかぶってもらい、その前でダンサーが動くが、実際の動きと観客が見る映像に時間差を設けたり、現在と少し前の映像を重ねるなど様々な形で映し出すことで、どれが過去か現在か、どこまでが現実か分からなくなるという、不思議な感覚と体験ができるというもの。

VRで使われるヘッドマウントディスプレイは視界を完全に奪ってしまうため、様々な形で「人を騙す」ことができる。それを利用した表現方法の1つとして、現実を見せるVRとは真逆の方向でアートにしたものだった。

このライブは私も体験したいと思っていたが、関東や海外の公演が主だったために夢で終わってしまった。

リアルだけではなく

私の考えとしては、イラストやCG、またアニメーションなどの映像でも「現実をリアルに描く」のと「現実では見えない・あり得ないものを表現する」の両者があるし、後者を突き詰めていったらアートの領域に入ってしまう。
それはVRのデバイスでも可能だと思うし、それで「リアルな世界の体験」と共に「味わったことがない世界の体験」をしてみたい。

VRのデバイスが普及したら、エンターテイメントに限らずこのようなものも手軽に体験できるだろうか。私はその意味でも楽しみにしている。


posted by 司隆 at 20:22 | Comment(0) | Art
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