
これは、私が未だに所有しているMZ-700本体だが、後ろにユニットが取り付いている。
これが、HAL研究所から発売されていたユニット、PCG-700。
PCGは当時のMZ-700ユーザー、特にゲーマーにとっては利用価値の高い代物だったが、今回はこれについて書いていこうと思う。
PCGとは
MZ-700は、当時のパソコンとしてはグラフィック機能が無く、画面には文字になどのキャラクターのみで描くしかなかった。それを組み合わせて絵を描く独自の工夫もあったが、限界がある。そこで、別売りだったこのPCGを取り付ければ、依存のキャラクターを任意の絵に書き換えて、グラフィック機能に近いものを実現できる。
しかし、取り付けには本体のカバーを開けて配線しないといけないとか、取り付けても写真のようにハーネスがむき出しになるとか、苦労も多かったという。
実際にPCGを使ったゲームでは、電波新聞社から発売されたマッピーなどが有名。私が過去に書いた記事で詳細を書いているが、
MZ-700ゲームに時代を見る・2(2013/9/17の日記)
PCGの無しと有りで、このような違いが出る。特にこのマッピー、PCG無し表示は伝説になっているが。
他にも、当時はPCG対応ソフトは多くの種類が出ていて、MZ-700ユーザーの間では人気があるユニットだったと認識している。
キャラクタ編集ツール・PCGAID-700
PCG-700には、このようなマニュアルと、カセットテープ媒体でソフトが添付されていた。テープにはPCGを使った簡易的なゲームも収録されていたが、それと共にあったのがツール。
これがそのツール、PCGAID-700。要はキャラクター制作ソフト。
この操作はマニュアルがないと全く分からない事と、インターネットでその詳細が載ったものも無いため、今回、まとめてみようと思う。
まあぶっちゃけ、この記事を書いたのは、私自身がこれを使う時に操作説明を見たいからと言う、完全に俺得のため。
PCGAID-700説明
操作画面
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(1)編集できるキャラクタ一覧
(2)キャラクタのドット編集欄。「マトリクス」と呼ばれる
(3)マーカー位置のキャラクタコードNo.
(4)現在表示しているRAM No.
(5)現在表示しているRAM 0/RAM 1のページNo.
(6)定義し直す時の文字種
PCG-700はハード内にRAM 0とRAM 1が設けられている。MZ-700本体で、同じ文字コードでカタカナとひらがなを区別する仕様に対応するためだが、この辺は本体の仕様に関する説明が必要のため省略。
PCGAID-700では、RAM 0・1それぞれに編集用のページ0〜3が設けられていて、各ページで編集・コピーなどが可能。どれを表示しているかは、画面の(4)(5)で示される。
操作一覧
| キャラクタ一覧 | |
|---|---|
| SHIFT+カーソルキー | マーカーの移動 |
| G | マーカー位置のキャラクタをマトリクスに表示 |
| P | マトリクスで編集したキャラクタをマーカー位置に定義 |
| C | マーカー位置のキャラクタを元のものに定義し直す |
| N | 全てのキャラクタを元のものに定義し直す |
| マトリクス内 | |
| カーソルキー | カーソル移動 |
| HOME (SHIFT+DEL) | 左上に移動 |
| CR | 次の行の先頭に移動 |
| SHIFT+CR | 前の行の右端に移動 |
| / | カーソル位置にドット書込 |
| SPACE | カーソル位置のドット消去 |
| CLR (SHIFT+INST) | 全ドット消去 |
| R | 全ドット反転 |
| ↑↓←→ (SHIFT+"( ) / ?") | 上下左右にスクロール |
| Y・X | 上下・左右に反転 |
| @ | 右方向に90゜回転 |
| RAMや表示等の切替 | |
| % | RAM 0・RAM 1の切替 |
| ? | 定義し直す時の文字種類切替 (Lo:カタカナ / Hi:ひらがな) |
| Q | 編集ページ番号切替(0〜3) |
| T | 左に表示されてるページNo.より、 RAM 0[No.]→RAM 1[No.]に転送 |
| 入出力、システム | |
| S | 表示のRAMデータをカセットテープにセーブ |
| L | カセットテープから現在表示のRAMにロード |
| E | 終了してモニタコマンドに戻る |
| J1200 | モニタコマンドで入力すれば再起動 |
注意事項として、当時のツールには、アンドゥのような便利な機能は無いので、間違って「N」を押して全部消えても戻せない。
この辺は、カセットテープにセーブ・ロードをうまく利用しないといけないが、これもセーブは「今表示されているものだけ保存」、ロードは「今表示しているものに読込」となっている。
今はエミュレーター上で起動させて、状態保存を利用すれば便利だけど、その場合、キャラクタを定義した後で、一旦PCGの表示をOFF→ONしないと表示されないので、そこも注意。
何か、書いてみれば注意事項だらけという、危ないツールだなと思った。
PCGだからできる遊び
ついでに、私が当時やっていた、PCGを使ったちょっとしたお遊びを試してみる。グラフィック文字の一部、最後の&HF1〜&HFFのドットには隙間が入っているが、それを全部埋めてみた。

変化としてはこんな感じだが、これでゲームをやってみると、結構な違いが味わえる。
まず、ハドソンソフトより発売された、キャノンボールの画面でこれを使うと、
隙間が埋められた分、ちょっと画面が明るく感じられると共に、まるでPC-8001版のゲームのように見える。
そして、キャリーラボのクイックスでは、
何か、お互い凄いというか、どちらも違った迫力を感じる。
逆に考えれば、そもそも何でドットに隙間を入れたのかは未だに不明。歴史的にはMZ-80Kの時からではあるが。
でも今となっては、そんな表示だったからこそ、MZらしさがあったのかもしれない。
30年経ってようやく理解
先に書いた通り、この記事はそもそも、私がPCGAID-700の操作説明が欲しくて自分で作ったのだが、実は当時、RAM 0・1やページの意味が全く分からず、とりあえず表示されているもので製作していた。それを今回、改めて一通り確認してようやく意味を理解した。ていうか、当時のパソコンや周辺機器のマニュアルは完全なコンピューター専門書で、当時中学生だった私にとって、文章が全く意味不明だったという。
まあ、今読み直しても、理解するのにかなり苦労したがw、実に30年越しでツールをマスターしたという、何とも時代錯誤な事をやっていた。
また、PCG-700添付のカセットには、サンプルとしてモグラ叩きゲームも入っていて、以外とハマるものだったり、PCGへのキャラクター定義はBASICプログラムでも可能なので、それについてもいずれ書いてみたいと思う。