2014年06月07日

The Floor is Jelly・インディーズだからこそ味わえるもの

 ここでは、私のインディーズゲームに対する考えを書いている。
 言ってみれば、その考えがあったから楽しめたゲーム。

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The Floor is Jelly(公式ページ・海外)
Ian Snyder: site15(制作者ページ・海外)

Steam販売ページ:The Floor is Jelly

 インディーズゲームのタイトルとして、現在Steamで配信中のゲーム。

美しくシンプル

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 ゲームを始めるとまず映し出されるのは、丸と点のみ。とりあえず動かしていくと、そこから「色」が生成される。

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 更にそこから背景が作られ、プレイヤーとなる小さなキャラクター、そしてどこに行くのか分からない扉。
 そんな、どこからともなく作られた世界が現れ、ゲームが始まる。

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 舞台となるのは、パステルカラーで描かれたイラストのような世界。場面によって夕日や月夜など、美しい映像を見せる。
 その中で、冒頭の秋を思わせる場面では背景に落ち葉のようなものが舞い続ける、草木の近くでジャンプすると、隠れている鳥が逃げていく、地下の場面では、プレイヤーの近くの植物だけ命を得たように色づくなど、細部にわたって細かい演出で楽しませてくれる。

 操作は全てキーボードのカーソルキーとスペースキー。左右で移動、スペースキーか上を押すとジャンプ、下を押せばエレベーターに入るなどの動作。
 ただし、ゲームコントローラーには対応していないため、使う場合はJoyToKeyなど、コントローラーをキーボードに割り当てるソフトが必要になる。

 メニュー画面など一部を省いて、ゲーム中は文字が一切出なくてスコアも無い。敵と呼べるもの、武器、パワーアップするようなアイテムなども無い。
 この世界に見えるのは、地面と壁、ドアなどのオブジェクトや障害物のみで、とにかく先に見えるドアまで進んでいき、障害物にぶつかるか画面外に落下したらミスと、大筋のルールはそれだけ。
 また、ミスしても残機などの制限はなく、何度でもチャレンジできる。

 そんな、第一印象はとにかく綺麗でシンプル。

美しい中に見える、極端なクセ

 さて、このゲームのタイトル「The Floor is Jelly」、直訳したら「床がゼリー」。

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 その文字通り、プレイヤーがジャンプしたら、床や壁がゼリーのように極端にうねってバウンドする。その反動を使って高い場所や遠くへジャンプできるのが特徴で、ゲームの操作で最も重要な要素。

 地面がうねる時は、そこにある植物などオブジェクトも大きく揺れる。またジャンプだけでなく、雨が降っている場面では画面全体の地面が小刻みに波打つ。
 プレイヤーを操作しながら、それらがうごめく様子を見ているのもまた楽しい。

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 他にも、水中に入ると上下が逆転したり、地形を回転させる場面、若干のパズルになったもの、詳細は書けないが、ある場所では「バグ」という演出など、様々なものを見せる中で道筋を見つけて進んでいく。
 ジャンルとしてはアクションゲームだが、アドベンチャーのように、何かを求めて探したり進んでいく感覚もある。

 ただし、その地面や壁はうねると共に滑りやすく、ジャンプなどの動きが細かいためにどこに飛ぶか一定しないなど、思い通りの操作をするのはかなり困難で、運に頼る事も少なくない。
 シンプルなのに大きくクセのある操作と偶然の要素も持っているが、それを面白さの一つと取るか、ゲームとして致命的と取るかは、本当に慣れ次第。
 私は慣れるまで「ゲームになっていない、もっとちゃんと調整しろよ」と文句を言っていたが、終盤ではむしろそれを楽しむようになった。

実績解除のススメ

 そんなものを味わいながらプレイしていたが、クリアまでの時間は正直、かなり短い。私は数時間でクリアしてしまった。
 あまりにあっけないと思ったが、実はその先がある。それは「実績」。

Steam:The Floor is Jellyの実績

 Steamのゲームには、このような「実績」を設けているものがあり、ゲームクリア、またある条件でクリアなど、制作側が設定した条件を達成すると実績がついて、それらをコンプリートするなどの目標もできる。

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 特にこのゲームで「Every Nook and Cranny」の実績は、ゲームの至る所にある隠しを見つけるもの、「Wait -- I Think I Dropped My Wallet Back There」は、ある意味の「裏面」と言える要素。
 ゲームとしては、これを到達する事が後半メインと言ってもいい。そのため、ここで書いてみた。

 ただ、私もこれを全く自力で到達したわけではなく、Steamでこのゲームのコミュニティ、話題やガイドなどに書かれた情報を翻訳するなどして、その情報を元にしていた。

Steamコミュニティ:The Floor is Jelly

 私にとっては、これらの情報を見ないと到底できそうにないものだったが、これらを含て、初めてボリューム的に満足できた。
 制作側も恐らく、ここまでのプレイやネットの情報を想定していたと思われる。

インディーズに感じるものと魅力

 ここまでプレイして、私なりの感想。
 これは、あらゆる意味で、いかにもインディーズゲームだった。

 インディーズゲームは、小規模の会社や個人、団体で製作されたゲームで、Steamではこれらが数多く配信されているが、私がそれに対して思う事。

 ゲームとして、全体を見たら規模が小さい、バランスなど荒い作りが見えるなど欠点もある中で、誰もが思いつかなかったアイデアや、映像などで極端に異質な表現を見せるなど、どこか一点は突き抜けている作品がある。
 商業ベースではできないような思い切った事をやる。言わば、もの凄く尖がっているのが、私にとって魅力に感じている事。

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The Floor is Jellyはその意味で、イラスト風の映像という一目で味わう魅力。最初のプレイで味わう、地形のバウンドを利用した特殊な操作と動き。続けていくと味わう、全てはジャンプで突き進むのみ、言葉も不要で操作もルールも徹底してシンプル。クリアしてからの実績解除も含めたボリューム。
 続ければ続けるほど、小さい一つ一つの要素が突き抜けている事を実感する。

 その反面、ゲームクリアや実績解除のためには、偶然や半ばバグと言えるものを狙わないと達成できないという、会社が製品として出すとしたら、絶対やってはいけない事をやっている。
 逆にそれができる、だからインディーズでしか味わえないものがある。

 私は最近、ゲームはほとんどインディーズを楽しんでいる。別に今の商業ゲームに対する批判的意識ではなく、その味わった事のない突き抜けたものをやりたいため。
 そんな、様々なものを味わいたい。そんな感覚でゲームを続けている。


(2014/6/12 追記)
このゲームについて調べた事。

【ネタバレ】The Floor is Jelly・ラストの隠しメッセージについて

タイトル通りネタバレを含んでいるので、未プレイやクリアしていない方はご注意を。




posted by 司隆 at 11:00 | Comment(0) | Game
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