2014年06月06日

Antichamber・「騙される」事から見えるもの

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「行き止まりで進めない」「階段を上れば上の階に行ける」
 そう考えた時点で進む事はできない。

 全てを疑え、そこからゲームは始まる。


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Antichamber(公式サイト:海外)
Steam販売ページ:Antichamber

 2013年にSteamで配信開始されたゲーム。
 海外でインディーズゲーム、個人・小規模の制作チームや会社によって作られるゲームにのコンテストで、数多くの賞を受賞した作品。

騙しあいの空間の中で

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 最初にゲームを起動した時の画面。
 操作はその壁に書かれている通り、キーボードのWASDで前後左右、マウスで視点移動という、FPSでよく使われる形なので、そのゲームに慣れている人にとっては難なく始められると思う。

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 そしてゲームを開始すると、最初に出くわす場面。その映像から見える世界は、人間はおろか生物と言えるものが見当たらない、立方体のみで描かれた無機質で不思議な空間。
 その目の前には「JUMP!!(飛べ!)」の文字があるが、プレイヤーはまずその通りにするか、逆らうか。逆らうなら何をするか?それは自由だが、どの行動を取っても、「騙されている」事を実感する。

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 その後も、行き止まりになっている場所で振り向くと別の場所に移動している。階段を上ると元の場所に戻り、降りても戻る。真っ暗闇の通路に入ってさまよっていたら入口に戻されるなど、空間が全く不可解な形で繋がっていて、どう行けばどこに到達するのか、最初は全く訳が分からない。

 だがここで、見た目通りとは違った行動を取る事が必要。例えば、
「壁があって行き止まり。・・・それは本当に壁なのか?」
「進めば別の場所に移動させられる。・・・それは『前を向いて進むから』では?」

 そんな発想の転換によって通過できる、通過していく事によって次の行動範囲が広がっていく。そんな、空間との騙しあいから始まり、ゲームを進めていく。

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 また、序盤あたりでアイテム入手すると、ブロックを取る・積む事が可能になる。そのブロックを特定の場所や順番で運んで設置する、ブロックを足場にして上に昇るなどで通過できる場面が出てくる。
 それは、まさにパズル。

 その解き方も、「限られたブロックをどこに運んでいくか」を考える場面から、途中で別のアイテム入手により「ブロックを自分で生成」できるようになると、「必要な場所まで床一面ブロックで埋め尽くす」という大胆な行動で突破できるなど、パズルとしての常識からもどんどん外れていく。

 そんな騙しあいと常識を越えたパズルがゲームのメインで、そこから見える奇妙な映像と世界を味わえる。

ゲームで受けるものと本質

 その中で重要なのは、プレイヤーの行動。

 どこでどう騙されているのかを調べる「探索」、目に見えるものとは全く違う方法を「発見」する、パズルの解き方も含めた「発想の転換」と「ひらめき」。
 これらを行動して考え、謎を解いた時と突破した時の喜び。

 そんなプレイヤーに要求されるものと実感するもの、つまりゲームの本質は、アドベンチャーゲームそのものだった。

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 不思議な空間を魅せる映像、様々な形で騙させる奇妙な世界、パズル、そして、アドベンチャーゲームとしての探索。
 それらが詰め込まれた、本当に様々な特殊なものが味わえるゲームだったと思う。

 あと、クリアと直接関係ない部分について。

 ゲームのシステム的には手軽に楽しめるように作られていて、ゲーム中にESCキーでメニュー画面とも言える空間に戻され、今まで来た場所にもマップに表示され、いつでも戻れる。
 ちなみに、ゲーム自体の終了はESCキーの長押し。

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 また、迷路のいたる場所にはイラストが壁にあり、絵をクリックすれば文字が出る。一度見たイラストは、スタート地点に記録として残されるので、全てのイラストをコンプリートする目的も含まれる。

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 これ自体はゲームクリアと関係なく意味も無いと思われるが、全て揃える事は、このゲーム全空間を楽しむ事にも繋がるので、この世界を徹底して味わいたい方には、そこまでの挑戦をお勧めしたい。




posted by 司隆 at 12:53 | Comment(0) | Game
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