2014年05月29日

Ballpoint Universe - Infinite・アート風の絵の中で見えたのものは

 今まで見なかったものに触れた時、思う。
 実は、今まで見なかったのではなく、求めてなかったのでは?

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Ballpoint Universe - Infinite(日本語版公式ページ)
Steam販売ページ:Ballpoint Universe - Infinite

Arachnid Games(制作元:海外)
架け橋ゲームズ(日本語ローカライズ担当元)

 本作品は、2013年にインディーズ系のタイトルとして発売され、海外のインディーズタイトルに関する賞を受賞するなど評価されたゲーム。

 実は私も、昨年末にSteamで購入していたのだが、セリフが英語のため、進めても内容が理解できず、途中でやめていた。
 しかし、今年の3月頃、架け橋ゲームズによる日本語翻訳版のアップデートがあり、そのおかげでゲーム再開、クリアまで進める事ができた。

「魅せる」映像で見せるゲーム

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 このゲームの特徴は、画面を一目見て実感する、全編にわたってペンで描かれたような映像。
 その絵はゲームの映像というより、アートとして描かれた絵画という感覚に近く、一枚一枚は平面的な絵が、目の前から背景まで何枚も重ね合わせた奥行きのある空間を作り出し、更にその中で、キャラクターや巨大なボスなどが動く。

 絵の美しさとゲームとしての軽快な動きの両方を見せてくれる。というより、「魅せてくれる」という表現が合うと思う。

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 ストーリーとして、「全てはインクによって命を吹き込まれた世界」という設定で、その中でプレイヤーを含めたキャラクター達は、アイデアの泉からペンで描かれた「ラクガキ」によって生まれたもの。
 また、この世界では「インク」で様々なものを生成できるため、インクは通貨として扱われる。

 操作はマウス、キーボード、ゲームコントローラから選べる。キーボードでは移動操作+マウスでカーソル、コントローラでは移動もマウスカーソルもこれで行い、マウスでは全てマウスカーソルでの指示。
 中でも、マウスでキャラクターを歩かせてジャンプの動作は少々難があるが、実はこれがゲームで最も重要となる。その詳細は後述。

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 この世界の中で歩き回っていくと、巨大な扉が見えるので入っていく。
 その先は、ジャンプを駆使しないと到達できない場面も多く、ジャンプのタイミングなど、若干のテクニックが要求される。
 その中にいるキャラクター達は、この世界についての話を聞かせると共に、どこかで急に、ミッションを言い渡される。

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 そのミッションは、横スクロールシューティング。

 つまり、このゲームでジャンプアクションはパートの一つで、各場面にはスクロールシューティング(以下STG)のパートがあり、この2つを攻略して進めないといけない。
 ゲームのジャンルとしては、アクションでもありSTGでもあるが、両方がほぼ完全に独立しながら、ゲームの中で融合されるという、特殊な形となっている。

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 STGパートを始める前に、武器の装備を選択したり強化できるが、この世界での通貨「インク」が無いと買えない。そのインクはSTGパートで敵を倒せば取得できる。

 つまり、ゲームの流れとしては、

アクションパートで移動
   ↓
特定のキャラと話せばミッションの依頼を受ける
   ↓
依頼を受けると武器の装備画面。
所有のインクを使って装備の購入や強化ができる
   ↓
STGパートでミッションと共にインクを稼ぐ
   ↓
ボスを倒せばミッション成功。
自機全滅でミッション失敗
   ↓
アクションパートに戻る

 で、ミッションを失敗したらキャラクターに「お前、駄目だな」とか言われるが、別にペナルティはなく、その時に取得したインクも残っているので、とにかくミッションに挑戦して攻略とインクを稼いでいく、そして強い武器を取得して先に進めていくのがゲームの流れ。

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 STGは戦い方によって「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」の評価を受けるが、クリア後に取得できるインクやゲームの実績に関係するもので、クリアのみなら特にゴールドまで狙わなくていいし、何度挑戦してもいい。
 でも、挑戦したら自然とゴールドを狙いたくなるのはプレイヤーとしての性。

 また、私がプレイした限り、どのミッションでもゴールドは少なくとも、ノーミスでクリアしないともらえなかった。

シューティングでありながら

 ここでは、ゲームで重要な部分となるSTGパート、特にこのゲーム独自の要素について書いていく。

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 このゲームで装備できるものは、速度アップやライフなど自機の強化をするウイング、ボムに近い役目のノーズ、そして武器。
 その武器は大きく分けて、「撃つ」、極端に近づかないといけないが強力な「斬る」、攻撃ではなく「防御」があり、一度に2つ、自由に装備可能。

 最初は最も威力が低いものしか装備されないが、インクを貯めて武器の購入や強化。種類を増やせば、選択によって攻撃重視や防御重視、また両方斬る武器を装備など、撃たずに攻略する事も可能になる。
 場面や敵にによっては通用しない武器など、大きく有利・不利が決まってくるので、それに合わせた選択と、プレイヤーによって自由な戦略を選ぶ事ができる。

 そして操作は、前述通りキーボード、マウス、ゲームコントローラの3種類があるが、実は有利なのがマウス操作。
 自機をマウスカーソルのように、瞬時に画面端まで動かせたりシビアな動きも可能になるなど、コントローラなどを使ったSTGではまず味わえない、むしろあり得ない操作が可能になる。
 私も、STGパートはほぼ全てマウスのみでクリアした。

 こんな、STGなのに撃つ以外も重視される、操作はマウスが有利など、今まで多く見られるスクロールタイプのSTGというスタイルからは全くかけ離れているが、それがこのゲームの特徴で、楽しませる要素になっている。

実感したのは「ショック」と「楽しみ」

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 このゲームはクリアに限らず、ルーレットゲーム、アクションパートで随所に隠されている「ゴールドスケッチ」というターゲットの取得、STGでゴールドを狙う事、それらがゲームの実績に反映されるなど、やり込み要素やクリアと直接関係ないものも盛り込まれている。

 そんなゲームを数日プレイしてクリアしたが、そこで私が感じた事。

 全編に描かれるアート風の映像、STGとアクションが独立しながらゲームの中での融合される、STGもスタイルが全く違うなど、この世界で見えるものがことごとく型破り。
 海外のためか、インディーズのためか、この世界に、まさにカルチャーショックを受けた。

 だが、私がもう一つ思ったのは、全く逆。このゲームが特殊というより、今までのSTGというスタイルが固定されすぎていたのだろうか?という事。

 アクションゲームの合間にSTGを入れてもいいのでは?操作はマウスだけでもいいのでは?撃つだけじゃなくても、むしろ撃たない武器で攻略してもいいのでは?そんなゲームスタイルってもっと自由でいいのでは?

 もっと言うと、私自身の事。
 私はSTGは好きだが、新しいSTGを求めているようで、このような新しさより、実は同じSTGしか求めていなかったのでは?

 そんなものを見たようで、その意味でも、ある種のショックを受けた。

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 だが、このようなゲームを味わえたのは、Steamでダウンロード販売が手軽にできる事と、ゲームとしても日本語ローカライズされて、内容やストーリーを全て知る事ができたおかげだった。

 様々なものが味わえる、インディーズゲームの魅力。架け橋ゲームズなどによる日本語ローカライズで、文字通りその架け橋となってくれる環境。
 これらが日本でも発展してくれると、これからも本当に様々なものを味わえる、それも楽しみだと思う。




posted by 司隆 at 17:04 | Comment(0) | Game
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