2013年11月25日

MZ-700ゲーム・6:ワンダーハウス、アドベンチャーの時代と流れ

 この記事も含めて、まとめはこちらLink


 今回改めてプレイたこのゲーム、実は当時だけでなく、10年以上前にもWindows環境で触れていた。

ワンダーハウス(タスクフォーツ高知)
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 発売は1983年。前年にマイクロキャビンより発売された「ミステリーハウス」をモチーフとした、屋敷の中にあるダイヤモンドを探すというアドベンチャーゲーム。
 このゲームはユーザーに限らず、MZ-700用エミュレータとゲームが公開されているため、現在でも無償でプレイが可能になっている。

MZ-700エミュレータ・MZ700WIN
タスクフォーツ高知作品 ダウンロードページ

 ゲームのストーリーは、開始時に文字で流れる。
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 ある町に、大変古い屋敷があった。
 その屋敷には、数々の財宝が隠されているらしいが、未だに魔女や幽霊が出るという噂である。
 現に、その屋敷に入って無事で出てきた者はいないのだった。

 そして今、あなたの手元に一通の手紙が着いた。
 その手紙を読み終えた時、あなたはすでに、その屋敷の前にいた・・・
 この後、バッハの「トッカータとフーガ」の曲と共に、タイトルが流れるように出てくる。とてもミステリアスでインパクトが強く、ワクワクしたのを覚えている。

 私はMZ-700ユーザーだった当時にプレイしたが、途中で全く進めずに挫折。2001年にソフトが公開された時、同サイト内にあるヒントを頼りにクリアした。

ワンダーハウス ヒント集

 自分にとって印象深いゲームだけに、実に20年近く経ってからクリアする事ができて感動を覚えた。
 そして、MZ-700ゲームについて書き続けている今、改めてこのゲームについて書いてみようと思う。

アドベンチャーゲームとは

 ワンダーハウスについて書く前に、80年代前半に登場した、コマンド入力式のアドベンチャーゲームについて書いてみたいと思う。

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 アドベンチャーゲームは、各場面にあるオブジェや道具を使って様々な謎を突破していくものだが、特にコマンド入力式は、ミステリーハウスなどで作られた進行方法や手順が、ある意味形式のようになっていた。
 例えば、

  • 各場面に入ったらまずLOOKで「見る」、SEARCH FLOORで「床を調べる」
  • 机、棚などの各オブジェを全てLOOK TABLE、SEARCH TABLEなどで「個別に見る・調べる」
  • その場に落ちているものをTAKE KEYなどで「取る」、取ったものは全てLOOK、SEARCH
  • 持ち物で利用できればUSE KEYなどで「使う」
  • 取る事ができないオブジェはMOVE RACK、OPEN RACKなど様々な「動作を試す」
  • オブジェに何か動きがあればSEARCH RACKなどでまた中を「調べる」

 これを各場面で行うのはかなりの手間だが、それによってどこに何があるか、何が隠されているかを徹底的に探って見つけるという、「探索」の面白さ。
 また、これをキーボードから文字を入力して進行する事自体の楽しさ、言わばパソコンでしか味わえない良さもあった。

 その中で、場面によって形式とは全く違うコマンド、穴が見えるところにENTERで入ってみたり、取った絵をTHROW PICTUREで投げたり、十字架を「使う」ではなく「はめる」のコマンドで通過できるものもある。
 そこで必要になるのは「ひらめき」。その場面で見えるものをヒントに、また全くノーヒントで、工夫したりパッと思い付いたアイデアで謎を突破した時の喜びがある。

 アドベンチャーゲームは、この「探索」と「ひらめき」を楽しむゲームだった。

ワンダーハウスの謎とは

 このワンダーハウスは、その「探索」と「ひらめき」を楽しむゲームの一つだったが、このひらめきの部分が相当難しい。

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 コマンドの中には「英単語を入力するゲームなんだから、英語の挨拶とか言い回しとか当然調べるべきでしょ」という前提で設けられているものや、「最初の場面である事をやっていないと、後の場面で突破不可能になる」というトラップが多い。
 しかもこれらはほとんどノーヒントで、何の情報も無かった当時では絶対無理と思えるものばかりだった。
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 だが、今改めてヒントを見ながら通しでプレイしてみると、確かに無茶な謎が多いが、場面と仕掛けが意外なところで繋がっていたり、実に思い切った工夫や面白いトラップが設けられている事が分かる。
 当時はまだ登場したばかりのジャンルで、ミステリーハウスなどとはまた違った新しいものを入れようという意気込みが、今になって見えたような気がする。
 当時から印象が強かったのは、それを実感していたからなのかも知れない。

今も残るアドベンチャー

 その後、アドベンチャーゲームはキーボードを必要としないコマンド選択型が主流になったり、ギャルゲーなど別ジャンルとしての形式の一つになっていったが、最近は「脱出ゲーム」として、マウスクリックやスマートフォンのタップ操作ながら、初期の形式に戻っているものも見られる。

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 私も脱出ゲームの中でいくつかをプレイした事があるが、様々なオブジェを探り、道具を見つけ、それを利用して謎を解くという、80年代で見られた「探索」と「ひらめき」の形がそのまま残っていた。
 昔のものを今の新しい形で楽しめるのは、何とも嬉しいようで、妙な感じで、面白いものだと思う。

 このワンダーハウスをプレイして、そんな、変わったようで変わっていない時代の流れを味わった。




posted by 司隆 at 15:58 | Comment(0) | Game
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