2013年09月22日

MZ-700ゲームに時代を見る・3:幻魔大戦

 この記事も含めて、まとめはこちらLink


 さて、また引き続き、MZ-700ゲームについて書いてみるが、ちょっと方向性の違う形で、思い出に残っているゲーム。
 しかも長文になったので、これ1本の紹介。

幻魔大戦(PONYCA)
20130922-01.jpg20130922-03.png
 同名のアニメ映画をゲーム化したもので、内容は、コマンド選択型のアドベンチャーゲーム。

 なお、ここから先はゲームに関するネタバレを含んでいるので、未プレイの方はご注意を・・・。
 って、今更なので気にせず書くw

20130922-02.jpg
 中学生だった当時、幻魔大戦は映画で観て大好きだった。それがゲーム化され、パッケージはこのように、キャラがCGで描かれている。もう期待せざるを得なかった。
 でも、MZ-700にはグラフィック機能が無いのは分かっていたが、それでもドット絵などで何かやってくれているだろうと、何の根拠もない期待を持って購入。

初プレイで衝撃を受ける

 このゲームはHu-BASICで動くので、MZ-700はBASICをカセットテープで読み込んでからゲームを読み込むという、計10分近く待って始めてプレイできるが、タイトル画面の後出てきたのは、諸注意というものだった。

20130922-04.png
 全部ひらがなで読みにくいので、私がテキストに起こしたのがこれ。句読点や改行の位置は自分で追加した。
<幻魔大戦MZ-700バージョン諸注意>
 このゲームパッケージには、綺麗なグラフィックを使ったキャラクターが描かれていますが、残念ながら、MZ-700にはそのようなグラフィック機能がありませんので、写真のような絵は出ません。

・・・この瞬間、私の夢は打ち砕かれた。
 ただし、続きがある。

 しかし、がっかりしないで下さい。このグラフィック機能が省かれた分、メモリーに余裕ができましたので、その分ゲーム内容がグレードアップされており、内容を難しく面白くさせる事ができました.....。
 そこら辺をご容赦していただき、ゲームを楽しんで下さい。

 なお、その他MZ-700にできない事は、MZ-700用にアレンジしてありますので、その辺の所はご安心下さい。
 さすが、PONYCAのゲームですね。¥2800でこの親切!!

 しかし、グラフィックが無いとどうしても嫌だという人は、MZ-2000、PC-8801、FM-7などを買ってから、PONYCAのゲームをもう一つ買いましょう.......。
 当時はこれを読んで「それなら大丈夫だろう!」と思った純粋な中学生だったが、今読み直せば、長い言い訳の後で「さすがですね!」と、ネタでもイラッと来るものがある。

簡単操作と驚異のトラップ

20130922-05.png
 ゲームの進行は全て文字。グラフィックが使えるPC-8801版などでも、映画のキャラクターがCGで出るだけで他は全く同じと思われる。そして操作もほとんど数字か「Yes/No」の選択のみ。
 つまり、場面ごとに番号やY/Nの判断で正しいものを押せば進む、間違えばゲームオーバー路線まっしぐらという、アドベンチャーゲームと言いながら要はクイズゲーム。

 その選択肢として、例えば開始直後に「誰を選びますか?」とキャラ選択。東丈を選択したら最初に出てくるものが、
20130922-06.png
「丈、お願い!キスして!」
キスしますか(Y/N)?

・・・倒れそうになるが、めげずに「Y」を押すと、
20130922-07.png
「ウフ、嬉しいわ!お願い、もう一度」
・・・えっ!?

 まあ実際は、最初は丈ではなくルナを選ばなければならなず、あそこではどう進めてもゲームオーバー路線。
 正しいルートを通るとこうなる。
20130922-08.png
「男は、失恋によって強くなるのである!」
 いや、映画でそんな場面無いって。

 つまり、間違った選択をするとゲームオーバーは確実だが、その場で終わるものと後になって知らされるものが存在するという、嫌らしいトラップが随所に設けられている。
 どうも、最初の諸注意で書かれていた「メモリに余裕がある分内容を難しく面白くさせる事が」と書かれていたのは、このトラップが他機種より増えている事らしい。
 この辺は一度、他機種と比較してみたい気持ちもあるが。

 そのトラップは選択肢だけではない。例えばこれ、
20130922-09.png20130922-10.png
 ゲーム中に一度敵のデータが表示されて進行するが、ある時に
「奴のパワーはいくつだ?」
と突然聞かれ、間違えればこのようなメッセージが出てゲームオーバーなので、その時のメモが大事。
 右はゲームオーバー画面だが、「どうしても分からない人は映画を観よう!」って、観てもあれは分からねえよ。

 それも無事突破すると、次は、
20130922-11.png
 ここで「A」キーを押して成功すれば通過、失敗だとダメージを受けるが、その判断はランダム、言わばルーレット。
 もしここでダメージを受けると、ラストで「全員が最良の状態でないと勝てない!ダメージがあってはならないのだ!(ゲームのメッセージそのまま)」と言われてゲームオーパー。
 つまり、ここで運が悪いだけで死亡フラグ確定、しかもそれが分かるのはラストという、このゲーム最大のトラップ。ていうかもはやゲームではない。

 それでも運良く突破できると、次のシーンでは、
20130922-12.png
「突然ですが、ベガのパワーはいくつですか?」

・・・もういい加減にしろ。
 ちなみに、どのキャラのパワーを聞いてくるかもランダムなので、全員の数字をメモしておかないといけない。
 ちゃんと正解すると、
20130922-13.png
 そう、このゲームは、勘と経験、運、センス、記憶力全てが必要なゲームだった!

・・・もういい加減にしろ。
 と言いたい気持ちを抑えつつ突破すると、次のシーンでは、
20130922-14.png
「このゲームは面白いですか(Y/N)?」

・・・正直に言いたいが(いや別の意味で面白いが)、もちろん素直に「N」を押すとゲームオーバーなので、ここは大人になって「Y」を押そう。

 そこからも若干の展開を進めるとクリア。
20130922-15.png
・・・これがエンディングだよ、この1枚だよ。一応音楽は延々流れているけど。

 今回はエミュレータの途中セーブ機能を使って、間違えたらある程度戻るなどして続けたが、本来セーブ機能は無く、ゲームオーバーになったら最初からやり直し。
 それでも当時はちゃんとクリアした。今更自分を誉めてあげたい。

時代が生んだメディアミックス

 と言う事で、ゲームと言うにはほど遠く、映画に便乗して無理に製作したソフトである事は明らか。
 当時もそれを実感していたが、それなりに楽しんだ覚えがある。好きなアニメである事と、色々な意味で初めて触れたものだけに、その嬉しさもあったのだろうか。

 それを今回、改めて通しでプレイして思ったのは、場面ごとの選択肢はほとんど忘れていたが、映画で「この場面ではこの人物が行動する」などの展開が分かっていれば、おのずと何を選ぶべきか決まってくる。
 だからあながち、映画のゲーム化という趣旨は外れていなかった。

 映画やアニメのゲーム化という、今で言うメディアミックス展開だが、当時の、性能的に映像すら出せないパソコンで、市場的にもまだユーザー数や規模が少ないパソコンゲームとして発売されたものは、どんなものだったか。
 もちろん、この1本でその時代を語れるものではないが、ある程度知名度のある(色々な意味で)このソフトは、その一片とも言える。




posted by 司隆 at 20:43 | Comment(0) | Game
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